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管理会計導入のポイント
管理会計のスタートは利益計画の策定、そして予算制度にありますが、従業員が数十人、年商数億円規模の中小企業では、本当に経営に役に立つ予算制度を実践している企業は少ないのが現状です。 何故か?
など、理由は複合的にあると思います。 予算を策定するにあたり最も大事なことは、予算が“社長のイメージ”を落としこんだものであること、そして出来上がった予算が“社長のイメージ”と一致していることです。この大前提が無いと、できあがった予算は机上論となり、社長も社員も興味を示さないはずです。 予算の策定に当たり重要なポイントを、売上計画及び経費計画を例にとって見ていきたいと思います。
社長の来期の売上計画が10億円だったとします。 あなたは、社長がこの10億円を頭の中でどのように算出しているか、算出のプロセスが分りますか? ①前期比で算出 「A商品は前期比1億円増、B商品は20%増し程度だろう」
②単価×数量で算出 「A商品は単価が3万円で販売数量2万個、B商品は単価5万円で販売数量8千個だろう」
③絶対額で算出 「毎期大きな変動はなく10億円程度だろう、今の営業の感覚的に10億円だろう」
④混合型 「A事業は前期以前との比較からすると2億円、B事業は単価10万円で数量7千個、その他C事業の収入が1億円程度あるだろう」
仮に売上10億円という販売計画を策定したとしても、そのベースとなる考え方が社長の考えと一致しなければ、その時点で予算は机上論となり、社長や社員の興味は失せてしまうでしょう。 中小企業においては、「予算=社長のイメージ」であり、とにかく社長のイメージ通りに数字に落とし込むことが肝要です。そのためには、まずは社長に徹底してヒアリングをすることです。この作業を抜きにして、本当の意味での予算制度が始まることはないでしょう。
ここでは、予算が机上論に陥りがちなポイントに付いてご説明致します。 どうしても数字に明るい経理の人が経費計画を組むと、微に入り細に入る傾向があります。しかし、経費計画を策定するに当たり重要なことは、「金額的重要性」の観点です。 例えば、水道光熱費を変動費と固定費に分解して、詳細な経費計画を策定したとします。しかし、そもそも水道光熱費は年間でいくらでしょうか?年間100万円だとしたら、売上10億円の1,000分の1です。つまり、予算の精度という観点から考えると、水道光熱費の予算策定に労力を費やすのであれば、売上はその1,000倍の労力を費やすべきことになります。 もちろん、1,000倍まで不要です。つまり、水道光熱費はもっとざっくりとした予算でよいということになります。 このバランスを欠き、ただいたずらに数字をいじったような予算を立てると、社長や営業の人が見たときに、自己満足の机上論となってしまうのです。これは予算を組める人ほど陥るポイントですので、注意が必要です。 1. 社長のイメージに一致させる 2. 金額的重要性を踏まえてバランスを保つ この2点を踏まえて、あとは粗利や資金の情報を付け足せば、経営に役に立つ予算がきっと完成するはずです。 (2012.2.9) |
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