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還付申告
給与所得者が行う還付申告

  給与所得者について、確定申告により所得税の還付を受けることができる代表的な例についてまとめています。

【1】概 要
  通常、給与所得以外に収入のない方に関しては、お勤めの会社で年末調整を行うことで1年間の所得が確定し、確定申告をする必要はありません。
  ただし、医療費を多額に支出した場合、年末調整の際に所得から控除していなかった健康保険料や国民年金がある場合、又は住宅ローン控除を受ける場合などには、確定申告をすることにより所得税の還付を受けることができます。(以下、「還付申告」といいます)
【2】還付申告ができる期間
  還付申告ができる期間は、その年の翌年の1月1日から5年間となります。
  確定申告期限(3月15日)までにしなければならない、という訳ではありません。
  源泉徴収票、医療費の領収書や控除証明書等の書類がお手元にあるようであれば、5年以内であればいつでも還付申告することができます。
【3】年の中途で退職したまま再就職していない場合
  給与所得者が年の中途で退職し、その後年内に再就職した場合には、再就職先で年末調整をすることができますが、再就職していない場合には年末調整を受けることができません。
  この場合には、1年間の所得に対する所得税が納めすぎとなっている状態が考えられますが、翌年以降に確定申告をすることにより、納めすぎとなっている所得税の還付を受けることができます。(退職した会社の源泉徴収票、控除証明書等の添付が必要となります。)
【4】未納付の源泉徴収税額に対する還付
  給与所得者等が還付申告をする場合において、未払の給与がある場合には、その未払給与の金額に対する源泉所得税は未納付となっています。
  未納付の源泉所得税(源泉徴収票に内書された未徴収税額)については、未払給与が支払われて、それに対する源泉徴収がされるまでは還付されないことになります。
  この場合において、未払の給与が支払われて、源泉徴収がされた場合には、確定申告をする者が「源泉徴収税額の納付届出書」をその納税地を所轄する税務署長に提出することにより、還付を受ける、ということになります。
【5】医療費控除

(1)対象となる医療費

  納税者本人、又は納税者本人と生計を一にする配偶者、その他の親族のために支払った医療費で、その年の1月1日から12月31日までの間に支払われたものが対象となります。
  なお、健康保険組合等から受け取る高額療養費、出産育児一時金などや、生命保険会社から受け取る入院給付金など、医療費の補填となっている部分の金額は、医療費から差し引きます。

(2)医療費控除の対象となる金額

  医療費控除の対象となる金額は、次の式で計算した金額(最高で200万円)となります。
  (実際に支払った医療費の合計-医療費の補填部分の金額)-10万円(※)
  (※)その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額

つまり、その年の総所得金額等が200万円以上の方については、実際に支払った医療費の合計額が10万円以上でなければ、医療費控除の適用は受けられないということになります。

【6】給与所得者の特定支出控除
  給与所得者が、以下の特定支出(給与の支払者が証明したものに限ります。)をした場合には、その1年間の特定支出の合計額が給与所得控除額を超えるときは、確定申告をすることにより、その超える部分の金額を給与所得控除後の金額から差し引くことができます。
  ただし、この特定支出については、給与の支払者から補填される金額があり、その補填される金額に対して所得税が課税されていないときは、その補填される金額は特定支出から差し引くことになります。

(1)平成24年の確定申告で控除できる特定支出

@ 通勤者として通常必要と認められる通勤のための支出

A 転勤に伴う転居のために通常必要と認められる支出

B 職務に直接必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるための支出

C 職務に直接必要な資格(一定のものを除く)を取得するための支出

D 単身赴任等の場合で、勤務地又は居所と自宅との間の旅行のために通常必要である支出

(2)平成25年分以降の取扱い

  平成25年分以降は、その特定支出の額の合計額が、下記の区分に応じ、その基準額を超える場合には、その超える部分の金額を給与所得控除後の所得金額から差し引くことができることになります。
〈その年の給与収入〉 〈基準額〉
1,500万円以下 その年中の給与所得控除額×1/2
1,500万円超 125万円

(3)平成25年分以降に追加される特定支出

@ 職務の遂行に直接必要なものとして給与等の支払者により証明された、弁護士、公認会計士、税理士などの資格取得費用

A 次に掲げる支出(その支出額の合計額が65万円を超える場合には、65万円までの支出に限る)で、その支出が職務の遂行に直接必要なものとして給与等の支払者から証明されたもの

(イ)書籍その他の図書で職務に関連するもの、及び制服、作業服等、その勤務場所において着用することが必要とされる衣服を購入する費用

(ロ)交際費、接待費その他の費用で、得意先、仕入先その他職務上の関係者に対する接待、供応、贈答等のための支出


(2012.12.10)

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